揺らぐ炎と「斜壁」が紡ぐ、日常を芸術に変える邸宅
物件データ
建物種別 | 木造(SIMPLE NOTE) |
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工期 | |
施工住所 | |
家族構成 | |
間取り | 平屋 |
施工面積 | |
邸名 | G様邸 |
Concept
静謐な白の造形に、火の温もりと色彩が躍る。
■ 外観デザイン:風景を動かす「スラント・ジオメトリー」
青空を背景に立ち上がる、一切のノイズを排した真っ白なボリューム。その最大の特徴は、建物の一部を楔(くさび)状に鋭角に切り取ったような「斜壁(しゃへき)」のデザインにあります。このエッジの効いた造形は、住宅街において一つの現代アートのような存在感を放ちます。
視線を「いなす」壁の知性
道路側の壁面には情報を一切出さず、斜めに配したスリットによってアプローチへの奥行きを創出。外部からの視線を物理的に遮断しながら、住まいにドラマチックな陰影を与えています。黒いガレージドアと白い外壁のコントラストが、ミニマリズムの極致を表現しています。メンテナンスをデザインに組み込む
サッシを露出させない設計は、美観を保つための最も合理的な解決策です。外壁を汚す雨だれの原因を根源からスクリーニングし、歳月を重ねても「無垢な白」が損なわれないよう、設計の段階から品質が封じ込められています。
■ 内観デザイン:五感を満たす「火と色彩」のシンフォニー
玄関を一歩抜けると、そこには外観のストイックな印象を鮮やかに裏切る、熱量を感じる大空間が広がります。
暮らしの核となる「薪ストーブ(ペレットストーブ)」
リビングの主役は、重厚なレンガ調の壁を背負った薪ストーブ。冬の冷え込みを心地よい輻射熱で包み込み、揺らぐ炎が家族の対話を優しく促します。デジタルな現代において、あえて「火」を取り入れるという贅沢が、この家の精神的な豊かさを象徴しています。視覚にリズムを与える「色彩と質感」
白と木を基調とした空間に、鮮やかなマスタードイエローのソファを配置。この一点の色彩が、膨張しがちなLDKに視覚的な「重心」を作り、北欧モダンのような洗練されたリズムを生み出しています。また、天井に現された力強い梁(はり)のラインが、空間のスケール感を強調しています。「中庭」から広がる光のパノラマ
リビングとフラットに繋がる広大なプライベートテラス(中庭)。高い壁とウッドフェンスが絶対的なプライバシーを担保しているため、カーテンという概念を捨てて「空」と一体化して暮らすことができます。中庭の白い壁に反射した柔らかな光が、ストーブの暖かさと混ざり合い、家中を至福の明るさで満たします。
■ 機能美:暮らしを背景化する「インビジブル・ロジック」
「廊下ゼロ」が創り出す家族の距離感
無駄な通路を徹底的に排除し、キッチンを中心にすべての生活ゾーンを円滑に連結。家事のストレスを最小限に抑える合理的な動線は、住まう人の心にゆとりを生み、家族の絆を深めるための「余白」へと変換されます。生活感をスクリーニングする「ハイドア収納」 壁面と一体化した大容量の収納。天井まで届く扉を閉めれば、生活の断片はすべて背景化されます。こだわり抜いたストーブや家具、そして窓の外に広がる「自分たちだけの空」がより一層際立つ、美術館のような日常を実現しました。
■ この家のコンセプトまとめ
「シンプル」とは、削ることではなく、「人生を愉しむための純度を高めること」。
SIMPLE NOTE 滑川 studio / 野末建築がこの家で体現したのは、「プライバシーの防衛」と「感性の解放」の完全なる融合です。 斜壁に守られた静寂の中で、薪ストーブの炎を見つめ、家族の笑い声が吹き抜けに響く。 「当たり前」を疑い、本当に必要な豊かさだけを拾い上げた先に、日常を芸術へと昇華させる究極の平屋が完成しました。
SIMPLE NOTE 滑川 studio / 野末建築 「当たり前」を疑えば、家づくりはもっと自由になれる。


